年収1000万なら幸せとは限らない?!現代資本主義社会の構造を解説する「超入門資本論」(木暮太一)

      2017/03/24

 
書店でPOPの「お金と働き方の絶対ルールを知る者だけが勝つ」という言葉をみて惹かれました。今までの「お金持ちになるためにはしっかり勉強していい企業に入れればなんとかなるっしょ〜」という甘い考えを少し見直しました。また、年収だけが豊かさの指標ではない、ということ考え方も自分には新鮮でした。

本書はマルクスの名著「資本論」について簡単な例を交えて説明しながら、ひとりの労働者として現代社会をどう生き抜いていくかを論じています。ではさっそく書評に移ります。

スポンサーリンク

給料の決まり方と本の値段の決まりかたは同じ?!

 
実は企業から労働者に支払われる給料は必要最低限のコストでしかないのです。以下で詳しく解説していきたいと思います。
 
 
 

(例)本の値段の決まり方

 
本ができるまでには、
・原稿を書く
・校正を行う
・印刷する
・製本する
などの手順が必要になり、それらの必要コストの合計が本という商品の原価になります。ここまでは当然ですね。
 
 
 

労働者の給料も同じ仕組みで決まっている

 
実はそれと同じで、我々労働者の給料も必要なコストをもとに決定されているのです。/span>

人間が働くには、その仕事をする体力と知力(知識・経験)が必要です。労働者に体力と知力がなければ働いてもらうことができません。
(略)
みなさんが「労働力」をつくるためには(働けるようになるには)、食事をしなければいけません。食費がかかります。体力を回復させなければいけません。住居や生活設備が必要です。住宅費がかかります。服を着なければいけません。衣服代がかかります。ストレス発散のために気晴らしが必要です。娯楽費がかかります。仕事をするための知力が必要です。知識習得費がかかります。
※本文抜粋

今まで給料はせいぜい学歴や成績なんかで決まると思っていました。けど実際は違うわけです。業務をこなす状態まで(身体的、精神的に)回復したり最低限の暮らしをするための費用(家賃、光熱費など)をベースに給料が決定しているのです。仕事が終わって家に帰って、それから朝出勤するまでに十分に回復してまた働ける状態にするための「必要最低限のコスト」が「給料」なわけです。

さらに重要なことは、「必要最低限」は社会平均的に「必要最低限」な額が支払われるという点です。
・もっと広い家に住みたいからもっと給料をあげてくれ!
・高級ステーキを毎晩食べないとやっていけないんだ!
とかっていうのはもちろん認められません。(笑) 給料が社会平均的に必要なコストであることに、自分にあった職業を考えるうえでのヒントがありそうです。
 
 
 

好きなことを仕事に!

 
給料の中に「ストレス発散のための費用」が必要だということはすでに説明しました。これって言い換えれば、「仕事で精神的に消耗した分を回復するのに必要な費用」ってことです。

でも考えてみてください。子供と接することでストレスを感じる人もいれば、むしろ幸福感さえ感じられる人もいるわけです。子供と接してストレスを感じるにの「子供が好きです」って言う人ってなかなかいませんよね。(笑)つまり子供と接することにあまりストレスを感じない人は子供と接することが好きなわけです。そんな人が子供と接する職業を選べば、「仕事で精神的に消耗した分を回復するのに必要な費用」は少しで済むわけです。つまりこの分相対的に給料が多いと感じることができますし、仕事へのモチベーションも保ちやすいのです。
 
 
 

1000万プレイヤーでもカツカツ…収入を増やすことと支出を減らすことが大事

 
また、本書序盤では、「年収1000万円でも、生活がカツカツな人もいる」という極端にも思える例が紹介されています。これは収入は上がったものの、それに応じて精神的負担や身体的負担が増えたとすれば、その分それを回復するための支出は増えてしまいます。

もちろん「豊かさ」の定義は人それぞれですが、豊かさを自分が使えるお金の絶対量だと定義するならば、年収1000万円でそれを回復するために年間400万円かかる職業よりは、年収800万円でそれを回復するのに年間50万円しかかからない職業についたほうが「豊か」だといえるのではないでしょうか。仕事によってその人が感じる精神的な消耗は違うわけです。年収とその消耗を取り返すのに必要な費用を天秤にかけることが必要です。
 
 
 

まとめ

 
今回興味本位でこの本を手に取って読んでみましたが、労働者と企業の関係が企業が側からも考えることができたことで、多くの発見がありました。今の待遇に不満がある、という人だけでなく、学生のうちに社会の仕組みを学んでおきたい!なんていうあなたにお勧めの一冊です。

 
 
今回もおよみいただきありがとうございました!Twitter(@kumaoblog)もやってますのでぜひフォローお願いします。
 
 

kijisitapc1

スポンサーリンク

kijisitapc1

スポンサーリンク

 - ビジネス書, 書評